妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

絨毛膜羊膜炎(CAM)

絨毛膜羊膜炎(Chorioamnionitis:CAM)とは、胎児付属物である卵膜に細菌が感染して生じる炎症性疾患です。
縦毛膜羊膜炎は、早産の原因として最も多く、発症すると短期間で早産に至ります。早い妊娠週数における早産に多く、超低出生児が出生する原因となります。

子絨毛膜羊膜炎(CAM)の原因

絨毛膜羊膜炎は細菌性膣症が原因となることが多い。
細菌性膣症に罹ったすべてが絨毛膜羊膜炎となるわけではありません。
細菌性膣症の一部が膣炎、その一部が子宮頚管炎へ、さらにその一部が絨毛膜羊膜炎へと上行性に感染と炎症が波及し、切迫早産、早産を招くことになります。
さらに、絨毛膜羊膜炎の感染が進むと、羊水感染、臍帯感染、胎児感染に至ることもあります。

絨毛膜羊膜炎(CAM)の症状

絨毛膜羊膜炎(CAM)は、ほとんど症状がみられない不顕性と症状がみられる顕性に分けることができます。
不顕性の場合は、軽度の子宮収縮を感じ、内診で頚管長の短縮を確認することがあり、早期に診断と治療が行われると進行を防ぐことができます。
顕性の場合は、38度以上の発熱、頻脈、下腹部痛(子宮の圧痛)、白血球数の増加などがみられ、治療を行っても進行を防ぐことは難しく、多くは急速に分娩に至ります。
顕性の場合も、治療をおこなわず放置すると顕性へと移行し、分娩に至ります。

絨毛膜羊膜炎(CAM)の経過

縦毛膜羊膜炎では、細菌による感染が上行性に進行していき、それによって炎症反応も上行性に波及していきます。

  • 子宮頚管のコラーゲン線維構造が変化し、子宮頚管の熟化が起こります。
  • 卵膜のコラーゲンの分解が起こり前期破水が起こります。
  • 羊膜や絨毛膜でプロスタグランジン産生が起こりオキシトシン受容体が亢進し、子宮収縮を起こり、早期陣痛が発来します。

絨毛膜羊膜炎(CAM)の診断

絨毛膜羊膜炎(CAM)の診断は、分娩後の胎盤病理検査で確定されます。
妊娠中の絨毛膜羊膜炎(CAM)の診断としては、臨床的診断と早産マーカー2つがあります。

絨毛膜羊膜炎(CAM)の管理

絨毛膜羊膜炎の治療方針と管理は、顕性か不顕性か、子宮内感染があるかどうか、胎児の肺が成熟しているかどうかなどによって異なります。

スポンサーリンク