妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠と消化性潰瘍

胃・十二指腸潰瘍は一括して消化性潰瘍と称さされ、胃液中の塩酸によって活性化されたペプシンの消化作用によって生じる胃・十二指腸を中心とした上部消化管の壁組織欠損です。
妊娠中は胃酸分泌とペプシン分泌は減少して消化性潰瘍が悪化することは稀で、むしろ軽快傾向がみられます。

消化性潰瘍の症状

定型的な症状は心窩部痛で食欲不振、もたれ、胸焼けなどを伴います。
これらの症状は摂食によって軽快することが多いが、胃噴門部潰瘍では摂食によって痛みが増強することがあります。

消化性潰瘍の診断

妊娠初期に認められる妊娠悪阻と症状が類似しますが空腹時に痛みを伴うことが特徴です。しかし、重症妊娠悪阻の場合には心窩部痛を伴うこともあり、症状が繰り返す場合には精密検査が必要です。

消化性潰瘍の妊娠や胎児への影響

消化性潰瘍が妊娠や胎児発育に影響を及ぼすことはありません。

妊娠中の消化性潰瘍の治療

妊娠中の消化性潰瘍の治療としては以下のようなものがあげられます。

  1. 食事療法~消化吸収の良い食事、薄味、1回の摂取量を少なくして回数を多く取る、栄養のバランスの良い食事を摂る。
  2. 薬物療法~制酸剤、胃液分泌抑制剤、粘膜保護剤、改善剤などが用いられます。
  3. 手術療法~出血や穿孔が認められる場合には手術療法の適応となります。
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