妊娠中の静脈瘤
妊娠週数がすすむにしたがって子宮は大きくなり、骨盤やその周囲の血管が圧迫され、下半身の血液の停滞や下半身の静脈の還流が減少し起こってきます。
さらに、妊娠により増加したホルモンが静脈管壁の緊張を低下させ、静脈拡張が生じることで起こります。
妊娠中の静脈瘤の症状
妊娠中の静脈瘤の症状には、主にふくらはぎ、ふとももも、外陰部、肛門内部などに淡青色の静脈血管の怒張がみられ、分娩後に自然に消退します。
静脈瘤は妊婦さんの2~3割にみられ、下肢に多く、なかにはうずくような痛みや重圧感を感じる方もいます。
妊娠中の静脈瘤を悪化させる因子
静脈瘤は、次のようなことで症状が悪化することが考えられます。
- 長時間の立位姿勢など。
- 下着やガードルなどによるからだの圧迫など。
- 急激な体重増加など。
- 静脈瘤に関する認識の不足など。
妊娠中の静脈瘤に対するアドバイス
妊娠中の静脈瘤に対して以下のような工夫をおこないましょう。
- 長時間の歩行、立位、座位を避けましょう。
- 寝るときには足を高くしてやすみましょいう。
- 座るときにも足を少し高くするよう心がけましょう。
- 仕事の休憩で横になったり、足をあげたりしましょう。
- きつめの下着やガードル、コルセットは避けましょう。
- 下肢に静脈瘤にはサポートストッキングがありますから医師に相談しましょう。
- カルシウムやビタミンCを心がけて摂りましょう。
- 体重の増加には注意しましょう。
- 外陰部に静脈瘤がある場合は、便秘で力まないよう便通調整をおこないましょう。
- 寒い季節や冷房の季節には下肢を冷やさないよう工夫しましょう。
- 日ごろから適度な運動や散歩をおこないましょう。
気をつけて!
外陰部などの静脈瘤がひどい場合、傷つけないよう注意しましょう。
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