妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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超音波画像診断の基礎知識

超音波とは人に聞こえない高い音、20kHz以上の周波数の音のことをいいます。
超音波は、気体中では伝わりにくく液体や固体にはよく伝わり、さらに光と同じように直進し物体に当たると反射して戻って来るという性質があります。
これらの性質を利用し、体の中のさまざまな臓器を画像として映し出す器械を超音波画像診断装置といいます。
妊婦健康診査(妊婦検診)などで行われる超音波検査(エコー検査)は、ママのお腹に当てられたプローブから超音波が発射され、それが胎児や胎盤などに当たって反射し、反射した超音波をコンピューターが画像処理して、胎児の姿を画像として映し出します。
画像の中で白く映し出されている部分は骨などに当たって反射してきたもので、黒く映し出された部分は液体や空気などが溜まっている空洞で何もないところです。
体の臓器などはややグレーぽく映し出されます。
医療として使用されている超音波はレントゲンなどとは異なり、生体への影響がないため産科でも利用されるようになりました。

超音波検査法の種類

産婦人科で用いられる超音波検査(エコー検査)は、プローブを当てる部位によって経膣超音波検査法(経膣法)と経腹超音波検査法(経腹法)とに分けることができます。

経膣超音波検査法(経膣法)

経膣超音波検査法(経膣法)とは経膣プローブを膣から挿入し行う検査方法です。
経膣法は、高い周波数の超音波が用いられ、近位の詳細な画像が得らるのが特徴です。
主に妊娠初期で子宮が比較的骨盤内におさまっている時期に胎芽、胎児の観察に用いられます。
経膣法は、妊娠中期以降でも頸管無力症や切迫流早産、前置胎盤、臍帯下垂などの診断に用いられます。

経腹超音波検査法(経腹法)

経腹超音波検査法(経腹法)とは、経腹プローブを腹壁にあて行う検査方法です。
経腹法は、低い周波数の超音波が使われ、遠位までの画像を得ることができます。
妊娠中期以降の胎児およびその付属物など広範囲の観察に用いられます。

超音波ドップラー法

超音波ドップラー法とは、超音波を用いて血流の状態を視覚的に描出する超音波検査法の一つです。
超音波ドップラー法にはカラードップラー法、パワードップラー法、パルスドップラー法などがあります。

3次元超音波検査法

超音波断層法ではわかりにくい胎児の立体構造が、3次元超音波を用いることで認識しやすくなります。
とくに、胎児の顔や耳、四肢、骨格などの形態異常の診断に有用です。
胎児の位置や向きに依存せず任意の断層像を表示させることができるので診断がしやすく、胎児計測の精度を高めることができます。
出生前の胎児をリアルに見ることができるため、両親が赤ちゃんをイメージしやすいというメリットがあります。

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