妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の成長

妊娠8か月になると胎児は皮下脂肪がつきはじめ、体に丸みが出て来ます。目鼻立ちがはっきりして表情も出てきます。
妊娠28週から妊娠後期に入り、赤ちゃんの成長の個人差は多いくなります。この頃の胎児の成長の差は遺伝的因子に加え、環境因子が大きく影響します。
動きもより活発になりますが、赤ちゃんも大きくなり回転することが難しくなり、しだいに位置や姿勢が落ち着きこの頃には9割の胎児が頭を下にした頭位をとるようになります。
妊娠31週ころ胎児は、身長40～44㎝、体重1700～1900gくらいの大きさに成長しています。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の器官の発達の様子

妊娠8か月になると胎児のさまざまな器官は誕生に備えてかなり細かいところまで完成しています。
妊娠31週末には脳や肺、消化器系の臓器以外は成熟し機能も成熟してきます。この月になると、早産になっても適切なケアで無事に育つ可能性が高くなります。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の神経系の発達

胎児の脳にはしわが増えはじめ、さらに脳は発達し、記憶や学習する能力も芽生えはじまるといわれています。脳は一応できあがり、運動野、感覚野は完成します。
妊娠30週の頃には原始反射の一つであるモロー反射が出現し、大きな音でびっくりすると何かに抱きつこうとする様子がみられます。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の血液・循環器系の発達

胎児の心臓はほぼ完成し、骨髄が機能し始め血液を作れるようになります。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の呼吸器系の発達

胎児の肺はほぼ完成していますが、機能的にはまだ未成熟な状態です。
肺サーファクタントの分泌も始まってはいますが、まだ不十分で31週で生まれてもまだ自力で呼吸ができません。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の消化器系の発達

胎児の内臓の形態や機能はほぼ完成しています。
飲みこんだ羊水に含まれる胎脂やうぶ毛、皮膚などに加え、消化管の分泌液や胆汁などからできた暗緑色の胎便が少しずつ腸内に溜まり始めています。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の泌尿器系の発達

胎児の生殖器も完成に近づき、女の子は陰唇が形成され始め、男の子の精巣は陰嚢内に収まります。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎児の目・耳・鼻・皮膚の発達

胎児は皮下脂肪もだいぶつき、皮膚もピンク色になり、赤ちゃんらしい姿になってきます。
胎児の聴覚はより発達し、音の強弱を聞き分けることができるようになり外の大きな音にはピックと反応し、外の音に対する好き・嫌いの反応も現れるようになります。
視覚もかなり発達してきて、強い光に反応を示すようになります。

妊娠8か月（妊娠28週0日～31週6日）の胎盤と羊水

妊娠8か月になると臍帯の長さは約50㎝となり、ねじれは最大で40回コイル状となります。
羊水量は約800mlまで増えてピークとなります。今後は羊水量は増えないため赤ちゃんは窮屈になってきます。