妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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受精のしくみ

受精とは卵子と精子が結合、両者の核が融合して受精卵が生じる現象をいいます。

卵子と精子の移動

受精のしくみ

排卵された卵子は卵管采に取り込まれ、卵管内に誘導されます。
卵子は運動性がなく自力では移動することはできませんが、卵管の内側にある線毛の運動と卵管の蠕動運動により卵管膨大部に運ばれ、精子との出会いを待ちます。
卵子の受精能にはタイムリミットがあり、排卵後にピークだった受精能は時間とともに低下し、12~24時間以内に受精しなければ死滅してしまいます。
一方、膣内に射精された精子は尾部の運動により膣、子宮へと進み、1~2時間を要し卵管膨大部に達します。
射精直後の精子は受精能力をもっていませんが膣から卵管に進む間に受精能力を獲得します。
精子の受精可能な時間は射精後約12~48時間でこの間に卵子が卵管内に辿り着けば受精が起こることになります。

受精

排卵された直後の卵子は透明帯とその外側の放線冠によって取り囲まれて保護されています。
精子は卵子に接近すると卵子を包んでいる透明帯を通過するため、精子頭部の先体から酵素を放出する先体反応が起こり、卵子周囲の放線冠を除去し、さらに内側の透明体を融解して精子は侵入します。
精子が透明帯を通過すると卵細胞の細胞膜と精子の形質膜が癒合し、卵細胞の細胞質と精子の形質膜内は一体となり卵細胞の中に侵入します。
卵子に侵入する精子の数は、通常は1個だけです。侵入した精子の核は、卵核に接近し、やがて両者が融合して受精が完了します。
精子が卵子の中に取り込まれると透明帯は閉じてしまいこれがが受精の瞬間です。
そして、このとき卵子に変化が起こり、通過した精子以外の精子はシャットアウトされ、卵子は後から入ってこようとする精子を受け入れることをやめてしまいます。

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