妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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頚管粘液とは

子宮頚部は、子宮の下部1/3の部分をいい、子宮頚部の内腔を子宮頚管といいます。
子宮頚管には頚管腺が数多く開口しており、頚管粘膜が分泌され、月経周期に伴ってその性状が変化し、排卵期には頚管粘液量が増え、かつ弱アルカリ性を呈し精子の貫通を助けるといわれています。

頚管粘液の周期的変化

頚管粘液は、頚管内膜上皮細胞から分泌され、卵胞ホルモン(エストロゲン)に反応して周期的に変化します。
排卵直前の卵胞ホルモン(エストロゲン)分泌量が最も多い時期に頚管粘液の変化は最も顕著となります。

卵胞期

卵胞期は、卵胞ホルモン(エストロゲン)が増加し、頚管粘液の粘稠度は低下し、牽糸性は増し約10㎝以上伸びるようになります。
卵胞期の頚管粘液は、無色透明で、量が多く(0.3ml以上)、シダ状結晶がみられます。

排卵期

排卵期の前には卵胞ホルモン(エストロゲン)はピークとなり、頚管粘液は増加し、膣内に射精された精子の通り道として妊娠の成立に重要なはたらきをしています。
精子は、この頚管粘液を通過している中に受精能を獲得するといわれています。

黄体期

黄体期は、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増し、その変化を受けて、頚管粘液の変化がみられます。
黄体期の頚管粘液は、粘稠度は増し、牽糸性は低下し伸びなくなり、量が少なく、不透明となります。

シタ状結晶

排卵期の頚管粘液をスライドグラスに採取し、乾燥させて顕微鏡で見ると、樹枝状のシダ状結晶が観察されます。
不妊治療では、このシダ状結晶の形成の程度は、超音波断層法による卵胞径計測とともに排卵時期の推定に用いられます。

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