妊娠中のヨウ素摂取
ヨウ素はヨードとも呼ばれ人にとって必要不可欠なミネラルのひとつで食べ物から摂取する必要があります。
ヨウ素のはたらき
ヨウ素は、甲状腺に多く含まれ、甲状腺ホルモンの構成成分です。
甲状腺ホルモンは成長、骨の形成、脳の発達、エネルギー代謝などに必要で多くの代謝に関与しています。
ヨウ素の摂取状況
2019 (令和元) 年の国民健康・栄養調査では女性のヨウ素平均摂取量はデータがありません。
妊娠期のヨウ素の付加量
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では食事からの摂取量は平均で130μg/日と推定されています。
妊婦の付加量は+110μg/日、授乳婦の付加量は+140μg/日です。
妊婦のヨウ素の過剰摂取
ヨウ素を過剰に摂取すると、甲状腺機能低下症、甲状腺腫、甲状腺中毒症が起こることがあります。
妊婦のヨウ素の不足
ヨウ素が欠乏すると、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌が亢進し、甲状腺腫となり甲状腺機能は低下します。
ヨウ素欠乏による甲状腺ホルモンが不足すると精神発達の遅滞、甲状腺機能低下症、クレチン症、成長発達異常、舌の巨大化、嗄声、動作の緩慢さなどが起こることが知られています。
妊娠とヨウ素
胎児の発育のために十分な量のヨウ素を摂取する必要があります。
妊娠中のヨウ素欠乏は、死産、流産、胎児の先天異常、及び胎児甲状腺機能低下(先天性甲状腺機能低下症)を引き起こします。
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