妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠中のナトリウム摂取

ナトリウムは元素記号でNaで、分類は、アルカリ金属、ミネラルです。
ナトリウムは、生体に不可欠な無機質の一種で、細胞外液の主な構成イオンで、体内に約100g存在し、その約50%が細胞外液、約40%が骨(炭酸塩、リン酸塩として)、他は細胞内液に存在しています。

ナトリウムの体内での吸収

ナトリウムは体液の主要な陽イオンで大部分は食塩(塩化ナトリウム)として摂取されます。
ナトリウム(Na)は食塩(NaCl)の形で摂取され、小腸でほとんど吸収されます。ナトリウムは糸球体で濾過されますが、そのあとで体内の総ナトリウム量に応じて、必要な量が尿細管で再吸収され、尿中には約1%が排泄されます。

ナトリウムのはたらき

  • 細胞外液の主な構成成分である。
  • 浸透圧の調節:細胞内に多いカリウムと連携し細胞膜の浸透圧調節を行っています。
  • 酸・塩基平衡の調節:細胞液の酸やアルカリのバランス(pH)の調節を行っています。
  • 筋肉の収縮と弛緩の調節をしています。
  • 神経機能を正常に保つはたらきがあります。

ナトリウムの摂取状況

2019 (令和元) 年の国民健康・栄養調査では女性の食塩摂取量の平均値は9.3g/日で、食事摂取基準に定められたナトリウムの目安量(食塩相当量)を上回っています。

妊娠期のナトリウムの付加量

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では18~29歳女性のナトリウムの目安量(食塩相当量)は6.5g/日未満となっています。
妊婦・授乳婦の付加量はありません。

ナトリウムの過剰摂取

ナトリウムを過剰に摂取すると、体は細胞外液の濃度を保つために、ナトリウムを排出しようと働き、細胞内液が細胞外へと移動することによってむくみを生じ、血圧があがったりします。
慢性的なナトリウム過剰摂取は高血圧、胃ガン、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、腎臓病などの生活習慣病を誘発します。

妊婦のナトリウムの不足

ナトリウムは食品としては食塩として摂取し、食塩は食べ物のほとんどに含まれており、普通の生活では不足す る心配は必要ありません。
しかし、大量に汗をかいたり、つわりや妊娠悪阻でおう吐を繰り返すしナトリウムの喪失が起こると循環する血液量が減少し、食欲や筋力の低下につながります。

妊娠とナトリウム

塩分の取りすぎはむくみや高血圧を引き起こす原因になります。
妊娠中の高血圧は、赤ちゃんへ影響を与える可能性もあります。具体的には子宮や胎盤の血液の循環が悪くなり、栄養や酸素を届けにくくなるといったリスクが挙げられています。

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