妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠中のビタミンA摂取

ビタミンAは生理機能を正常に維持するたらきがある脂溶性ビタミンの1つで、すでにビタミンAとして存在しているものと体内に入ってからビタミンAに変換されるプロビタミンAがあります。
ビタミンAであるレチノールは、魚介類や肉類などの動物性食品のみに含まれます。
プロビタミンAとはヒトの体内に入ってビタミンAに変換されるビタミンAの前駆体物質をいい、α-カロテン、β-カロテン、γ-カロテン、β-クリプトキサンチン、エキネノンなどがあります。

ビタミンAのはたらき

ビタミンAは皮膚や粘膜の正常保持、視力の正常化、成長および分化、生殖機能などの生理機能に関与しているほか、β-カロテンは、活性酸素の生成を抑制除去する抗酸化作用があります。

ビタミンAの摂取状況

2019 (令和元) 年の国民健康・栄養調査では女性のビタミンA平均摂取量は518μgRE/日で、食事摂取基準に定められた食事摂取基準の推奨量を下回っています。

妊娠期のビタミンA付加量

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では30~49歳女性のビタミンAの推奨量は700μgRAE/日、耐容上限量は2700μgRAE/日となっています。
ビタミンAは胎盤を介して母体から胎児に供給さるため妊婦のビタミンA必要量を考える場合には、胎児へのビタミンAの移行蓄積量を付加する必要があり、妊娠初期・妊娠中期は付加量は0、妊娠後期に80μgRAE/日、授乳婦は450μgRAE/日となっています。

妊婦のビタミンAの過剰摂取

妊婦の過剰摂取で最も問題となる栄養素がビタミンAです。
ビタミンAは脂溶性ビタミンであるため、過剰摂取により体内に蓄積されます。
成人における過剰摂取では脳脊椎液圧の上昇による頭痛のほか、慢性的な過剰摂取により皮膚の落屑、脱毛、筋肉痛、肝障害などの症状が知られています。
妊娠初期に摂りすぎると胎児に先天異常が起きやすいといわれています。

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