先天代謝異常等のマス・スクリーニング検査
○先天代謝異常等検査(新生児代謝異常等)のマス・スクリーニング検査とは
生後5~7日目の赤ちゃんを対象に血液検査を行い、先天的な病気を早期に発見し、治療するための検査のことです。
○対象となる6疾病
・フェニルケトン尿症
・メープルシロップ尿症
・ホモシスチン尿症
・ガラクトース血症
・先天性副腎皮質過形成
・先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)
○実施方法
医師・助産師などからスクリーニングの意義や必要性の説明があり、同意を得て実施します。
検査を希望する場合は、母子健康手帳にある「先天性代謝異常検査依頼書」に必要事項を記入して、出産後に検査依頼書を医療機関に提出します。
○検査方法は
赤ちゃんがおっぱいやミルクをある程度飲めるようになる生後5日目頃に、赤ちゃんの足のかかとにちょっと針で傷をつけてから微量の血液を採取して、検査ろ紙にしみ込ませ、しっかりと乾燥後に検査機関で検査します。
○実施主体は
都道府県および指定都市
○費用
検査の費用は、原則として公費ですが、採血費用やスクリーニング検査センターへの郵送料は自己負担の場合が多いです。
○検査結果
一般的には異常があった場合に連絡があり出産した医療施設で再検査が行われます。
再検査の結果において異常値が出た場合には、専門治療機関で精密検査がおこなわれ、診断を確定したあと治療をします。
新しい先天代謝異常等のマス・スクリーニング検査・タンデムマス法
○現在、公費で行われている新生児先天代謝異常検査はフェニルケトン尿症、メープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、ガラクトース血症、先天性副腎過形成症、先天性甲状腺機能低下症の6つにくわえて有機酸代謝異常症・脂肪酸代謝異常症・アミノ酸代謝異常症など約20種類の病気を見つけることが出来るようになります。
厚生労働省の研究補助を受けて、全国の一部の施設で試験研究が行われることになり、 試験研究の間は無料です。
検査は現行のマス・スクリーニングで使用したあとの検査済みの血液を使用しますから改めて赤ちゃんから採血する必要はありません。現時点では試験研究ですので、施設によっては参加できない所もあります。
タンデムマス法の検査でわかる病気は、放っておくと、68%の子どもが発症して、障害を持ったり、ひどいときには死亡したりします。しかし、検査で病気を「発見」し「予防」できれば障害が出たたり、死亡する割合は20%に減らすことができます。
一日も早く、すべての赤ちゃんが無料で受けられるようになることを期待しています。
新生児聴覚検査(新生児聴力スクリーニングABR とASSR)
○目的
聴覚障害を早期に発見し、できるだけ早い段階で適切な措置を講じられるようするため、本事業は、新生児に対する聴覚検査について、マス・スクリーニングに適した実施方法、実施体制等を検討するため、当面は、試行的に実施するものである。
○実施主体
都道府県及び指定都市とする。
○検査の実施等
①厚生労働省は新生児聴力検査をAABRかOAEいずれかを行うと決めています。出生後入院中の新生児に二回行い二回とも要精密(Refer)になった場合、OAEの場合は退院後、精密検査を受ける前に、もう一度AABRもしくはABRの再検査を受けます。
②検査の結果、異常又は異常の疑いがあると認められた場合、専門医療機関(耳鼻科を標榜する病院、診療所)において精密検査を行う。
③精密検査において異常があると認められたケースについては、療育を行うことが可能な施設・機関等において、補聴器の装用指導等の療育指導を実施する。
生まれながらに難聴を抱えている新生児は、正常新生児で1,000人に1~2人、 ハイリスク新生児で100人に3~5人存在します。
聴力検査を行わない場合、
赤ちゃん自身が症状を訴えることがないので、2~3才頃になって「言葉が遅い」ことから、 初めて難聴に気づくことが少なくありません。
聴覚に障害がある場合でも、 発見が早いほど、適切な治療や訓練によって聴力や言葉の発達を促し、 ほかの赤ちゃんと同じように成長することができますからすべての赤ちゃんが無料で検査を受けられることを期待しています。
新生児の訪問指導
○法律:母子保健法第11条
市町村長は、前条の場合において、当該乳児が新生児であつて、育児上必要があると認めるときは、医師、保健師、助産師又はその他の職員をして当該新生児の保護者を訪問させ、必要な指導を行わせるものとする。ただし、当該新生児につき、第19条の規定による指導が行われるときは、この限りでない。
乳幼児の健康診査・1歳6ヵ月児健康診査・3歳児健康診査
○法律:母子保健法第12条
12条市町村は、次に掲げる者に対し、厚生労働省令の定めるところにより、健康診査を行わなければならない。
1.満1歳6か月を超え満2歳に達しない幼児
2.満3歳を超え満4歳に達しない幼児
2・項の厚生労働省令は、健康増進法(平成14年法律第103号)第9条第1項に規定する健康診査等指針(第16条第4項において単に「健康診査等指針」という。)と調和が保たれたものでなければならない。
1歳6ヵ月児健康診査の対象は、満1歳6ヵ月を超え満2歳に達しない幼児で、保健センターなどで集団検診の形式で実施される場合と医療機関に委託して個別健診として実施される場合があります。
心身障害(運動機能,視聴覚障害,精神発達の遅滞など)の早期発見、生活習慣の自立、齲歯予防,栄養指導、育児指導を目的としています。
3歳児健康診査の対象は、満3歳を超え満4歳に達しない幼児で、目的は栄養発達、疾病の有無、歯科、精神発達、食欲不振や諸種習癖、予防接種の実施状況、各種心身障害などに関するチェックである。。
診査項目は問診と診察が主である。
身体的な異常については専門医が紹介され、精神発達障害や情緒障害の疑いがあるときは児童相談所などの紹介がおこなわれます。
1歳6ヵ月児健康診査・3歳児健康診査では、2001年度より心理相談員、保育士が加配され、育児不安などに対する相談やグループワークなどの育児支援対策が強化されています。
乳児若しくは幼児の保護者に対しての保健指導
○法律:母子保健法第10条
市町村は、妊産婦若しくはその配偶者又は乳児若しくは幼児の保護者に対して、妊娠、出産又は育児に関し、必要な保健指導を行い、又は医師、歯科医師、助産師若しくは保健師について保健指導を受けることを勧奨しなければならない。
未熟児の訪問指導
○法律:母子保健法第19条
都道府県、保健所を設置する市又は特別区の長は、その区域内に現在地を有する未熟児について、養育上必要があると認めるときは、医師、保健師、助産師又はその他の職員をして、その未熟児の保護者を訪問させ、必要な指導を行わせるものとする。