妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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胎児の4つの回旋

胎児は狭く屈曲した産道を通り抜けるために4段階の回旋をおこないます。

第1回旋(横軸回旋・胎勢回旋)

分娩開始前、胎児は母体の側方を向いています。
陣痛が開始すると胎児は子宮収縮により骨盤内に下降し、児頭には娩出力と産道抵抗が加わり、前屈位をとり、顎が胸に近づきます。その結果、児頭は小泉門を先進部として産道を通過します。

胎児の第1回旋

第2回旋(縦軸回旋・胎向回旋)

さらに子宮収縮が加わり下降すると、後頭部が母体前方(恥骨側)に向かうように回旋します。

胎児の第2回旋

第3回旋(横軸回旋・胎勢回旋)

胎児の後頭部が恥骨結合下にまで下降し、児頭が会陰を通過する直前になると、陣痛発作時に陰裂が少し開き、児頭の一部が現れるようになりますが、陣痛間欠時には再び児頭は後退し陰裂も閉じる排臨を繰り返した後、児頭の先進部が間欠時にも後退しなくなる発露となります。その後、児頭が恥骨結合下縁に固定され後頭部を支点にして、児頭は反屈、伸展しながら前頭部、顔面、顎の順に会陰を滑って娩出されます。

胎児の第3回旋

第4回旋(縦軸回旋・胎向回旋)

児頭が娩出に引き続き、肩の下降がおこり、その際には肩甲が骨盤前後径に一致しています。そのため、娩出直後に後方を向いていた顔面は母体の側方へ向かい、分娩開始前の胎向に戻り、母体の大腿部を見るような格好になります。この回旋により肩甲に対する児頭のねじれは回復します。
肩は一度に両肩は娩出できないため、前方がまず娩出、続いて後方の肩が娩出され、体幹部は容易に娩出されます。

胎児の第4回旋
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